入院生活も早5日目。 我が家に置いてきたアントクアリウムのアリさんたちは元気にやっているだろうか。 6時半ごろに目覚める。 寝すぎたのか、体のあちこちがギクシャクする。 こんなに寝まくる生活は仕事辞めてたとき以来だからなあ。 朝食はパンだった。 基本的に朝は米食主義の自分にとって、パンを食べるのは新鮮だ。 今日の入浴は9時から。 昨夜から引きずっていたケツの痛みもやはりこの入浴によって 一段階楽になった。 入浴療法、侮りがたし!! そして今日も抗生剤の点滴。 左腕に点滴をしながら右脇に体温計を挟むというマルチぶりを発揮。 入浴後のせいか、体温は37.1度だった。 点滴を終えてから程なくして、本日1発目の便意登場。 覚悟を決めてトイレへ。 心の中でオラァ!!と掛け声をあげ、体じゅうの力を下腹部に集中する。 イデデデデデデデデデデデデデデデデデ!! で、でも出た・・・。ゼェハァ。 大きさこそ小ぶりだが、昨日よりもより確かな形でそれは姿を現してくれた。 出血も今までで一番少ない。 思わずガッツポーズをしてしまったほどだ。 排便時の痛みは変わらないけど、昨夜のようにその後の痛みが大きくなることも無かった。 これは好傾向と見ていいだろう。 10時半を回ったところで、同室のYさんが退院した。 お祝いの言葉をかけ、病室から見送った。 名刺をいただいたので、僕が退院したらメールでも送ることにしよう。 Yさんが退院した後、スタッフの人たちがやってきてYさんの使っていたベッド周りを リセットする。 話を聞く限りでは、この後すぐに新しい患者さんが入院するのだという。 そして11時30分、新しく同室となるSZKさんがやってきた。 とても快活な方だ。 年は60代後半〜70代前半といったところであろうか。 聞けば奥さんとそろって大腸の検査入院だという。 大腸ポリープの有無を調べるとのことで、さっそく例の2リットル下剤を渡されていた。 何もなければいいのだが。 昼食を済ませ、午後からの検診に備え外来の待合所に降りる。 同時期に入院した数名のオジ様たちとはすっかり打ち解け、この時間帯はいつも ちょっとした自慢ならぬ痔慢大会になる。 「私はもうすぐ退院って言われましたよぉー」 「俺なんて血が止まらなくてよぉ、入浴禁止になっちゃったよ」 などなど。 みんなの共通項は、普通の総合病院だとどうにも恥ずかしいため、専門医であるこの病院に来たということ。 ここだと会う人会う人がたいてい同じ目的でやって来ているので、意気投合しやすいのだ。 8月22日に入院した同期の患者の中でもとりわけ元気なのが例の甲子園を一緒に応援したSSKさん。 この人は僕と同じ北海道出身なのだが、とにかく豪快。 今はこっちに在住らしいのだが、北海道節バリバリでなんかうれしくなった。 まぁこれは余談。 それにしてもこの病院の評判は凄い。 僕が余裕で受けていた内視鏡の検査も、他の病院だと結構苦しんだとか。 オペも僕は全く痛みがなかったのだが、それも他の病院だと痛みを伴うことが多いらしい。 みんな口をそろえて、「いや〜、ここでよかったなぁ〜」と胸を撫で下ろすのだった。 今日の検診でも特に悪い点は認められず無事終了。 戻りしな、売店に寄り円座クッションを購入。 今までベッドに横なっているときは平気だが、普通に座るときは若干不安を感じていたことと、 職場に復帰してからも使えると思ったので。 2時40分ごろ、本日めでたく3度目の便意。 量こそ少なかったものの、こうして順調に通じがあるだけでなんだか安心する。 もちろんまだ痛いが。 そして3時。本日2度目の入浴。 思えば普段は自宅のせまっちぃ浴室でシャワーを浴びるだけの日々だ。 それとくらべれば治療の一環とはいえ一日に2度入浴できる生活というのはなかなかよい。 さっぱりして部屋に戻ったところでiPod miniを取り出し、久しぶりに音楽を聴きながら くつろいでいると、検査からSZKさんが戻ってきた。 「異常なし!今日帰ることになりました!」 「それはよかったですねぇー、奥様もですか?」 「家内も異常なしです。ウナギでも食って帰りますわ。ハハハ!!」 と細い体つきからは想像できない大きな声で元気に答えるSZKさん。 日帰りとはうらやましい限りだ。 SZKさんがめでたく帰宅し、入院5日目にして初めて病室に一人きりになった。 特に変化があるわけではないが、トイレの使用権を独占できるというのが強みかな。 この日もまた、いつものように読書・メール・ネットで夜が更けていったのだった。 |